城北公園の「ひだまり広場」に着くと、サモエドのラッキー君が憂鬱な表情で遠くを見ていました。
Lucky, male Samoyed, with a forlorn look
名前を呼ぶと一瞬こちらを見ただけで、また遠くを見つめます。
When I called his name, he gave me a glance
but went back to looking the same direction.
その目線の先。ラッキー君の飼い主さんが、他所のワンコとその飼い主さんと楽しくおしゃべりをしていました。ヤキモチ焼きのラッキーにとって目が離せない状況です。近づいてみると、ラッキーをつないだままの理由が分かりました。
His owner was enjoying a chat with another, who had 2 dogs.
ジャーマンシェパードのレックス君。8歳で既に後脚が使えなくなっています。飼い主さんの話では、病院の先生のアドバイス(シェパードは太らせてはいけないので栄養価の少ない食事内容にする)に従い、貧食で子犬時代を過ごさせたことと、若いときに運動をさせ過ぎたことが原因だそうです。私はタイガが子供の頃「食えや育てや」のポリシーで育てて肥満癖が今も治らない、と話したらタイガのがっしりした骨格を羨ましがっていました。
レックスは後脚が動かなくても遊びたい気持ちは強いので、私にボールを投げてくれとしきりにアピールしていました。近くからそうっと投げてやると上手く口で咥えます。外したときは必至で前足で体を引きずって行ってボールを咥えます。何ともいじらしい。
Rex, 8-year old male German Shepherd
He has already lost the use of his hind legs.
シーズーのバロン君は5歳ですが、やはり健常な状態ではないそうです。ペットショップで売れ残って、小さなケージで長く過ごした影響が残っているそうです。
ということで、サモエドのラッキーは遠くから飼い主さんを見守るはめになりました。
Baron, 5-year old male Shih Tzu, is not in good health either
after being rescued from a pet shop.
So, the jealous Lucky was kept tied to a bench
while his owner was enquiring after these 2 dogs,
売店のある広場を取り掛かると、ボーダーのカイ君と巨大ハスキーのグレイシー君がやって来ました。
Kai, male Border Collie, and Gracy, huge male Husky
グレイシーはタイガの4人いるボーイフレンドのひとり。グレイシーもまんざらではないようで、タイガを見ると
Gracy, in spite of his age (11 years old), looking magnificent
「オレの女~♪」と言わんばかりににじり寄って来ます。
Gracy is one of 4 boyfriends of Taiga
その間カイ君は自分の気配を消すのに必死。カイ君は子犬の頃はどんな犬にもフレンドリーだったのに、大人になってからは自我が出てきて、相手によっては強く当たりますが、グレイシーのような犬の前では所在不明になります。
Kai trying to be invisible in front of Gracy,
although he can be aggressive with weaker and smaller dogs.
グレイシーがタイガの前で強い自分を見せたいのか、急にカイ君に近づいて行きました。
Nevertheless, Gracy starts showing off his strength.
どうやら攻撃するのではなく、カイ君にマウントをしようとしています。
He tries to mount Kai, as Taiga looks on.
オス同士なので、グレイシーは自分のほうが強いということをタイガの前で見せたいようです。タイガはポカンとして見ていました。
売店前広場は人影もなし。こう寒いと花見どころではありません。
ドッグランへ降りていく道を下ると、
ひかりちゃんの妹(左)がやって来ました。体は小さいけど、顔はひかりちゃんそっくりです。10年くらい前、茨城の保護センターまで迎えにいったそうです。姉妹はこの公園近くの別々の家で育てられましたが、今でも姉妹の絆が強くて、どちらか一方が公園で吠えていると、散歩中にそれを聞きつけたもう一方が飼い主さんを引っ張って駆け付けるそうです。
Hikari's sister, named Mana (left)
They were rescued as puppies in Ibaraki Prefecture 11 years ago.
The sisters were brought up by different families but remain attached to each other.
こちら(写真右端)が姉のひかりちゃんです。(18年11月28日)
Hikari (right) with her owner. (Nov 28th, 2018)
さらに行くと、ピットブルミックスのアンバーちゃんと、イングリッシュブルドッグのミルちゃんがやって来ました。タイガとアンバーは、いつも会うとたんに大暴れして遊ぶので、お互い落ち着いてからのものしかありません。
Amber, female Pitbull mix, and Milou, female English Bulldog
それでも、今にも大はしゃぎが再開しそうな不穏な空気が流れます。
Amber and Taiga after a doggie wrestling
It looked as though wrestling might recommence any second.
でも、飼い主さんがオヤツを出したとたん、
The moment treat comes out,
みんなオヤツに集中しました。
the though of play goes out of the window.
ドッグラン横の林へ移動しようとしたら、交差点を渡ってくる黒柴がいました。
Mame, 6-year old male Shiba Inu
マメ君、6歳。大変な噛み癖があるそうで、前の飼い主が持て余したのを里子として引き受けたそうです。今の家にきて半年だそうですが、家族全員、深く噛まれているそうです。ただし最近かなり改善してきているそうです。カリスマトレーナー、シーザー・ミランの番組を今でも見て勉強している私はワクワクします。それにしても前の飼い主は、よほど犬を怖がる人だったのでしょう。
Mame had a habit of biting and his previous owner gave him up.
He has been with his new family for the last 6 months and
everyone has been bitten quite badly, but he is improving greatly.
マメ君、自分より大きいタイガを前に随分おとなしいです。
He was very quiet in front of Taiga.
この林の桜の木は他のよりも早く開花するので、ほぼ満開でした。
The place was deserted since it was too COLD to enjoy the view.
でも人気がなくて観賞してもらえない。
However, this freezing weather allows the flowers to last longer.
帰ろうとしてお肉屋さん横の草地を通ったら、向こうからサクラちゃんがやって来ました。タイガは伏せして狙っています。
Sakura, female mixed dog
突撃!
サクラちゃんはいつ見ても細い。
Sakura is so slender and
白ギツネのようにフワフワ飛び回ってタイガをかわします。
jumps about like a white fox.
サクラちゃんはリードに繋がれていても、体の重いタイガは追い付けません。
さんざん遊んだ後のサクラちゃんの笑顔。
Sakura's smile
タイガが飼い主さんに甘え始めたので、
As Taiga snuggled up to Sakura's mom,
そのスキに臭いを嗅いじゃえ。
she stole a sniff at Taiga.
運動して二人とも大満足のようすです。
その後は川沿いのトキワマンサクの花を眺めながら公園を出ました。