2016年10月6日木曜日

プラム: レーヌクロード(グリーンゲイジ)&ミラベル  Plums: Reine Claude (Greengage) & Mirabelle

一昨年だか、イギリスのテレビドラマ「刑事フォイル」で、フォイルがグリーンゲイジで作った緑色のワインを振る舞われるシーンがあって少し興味を持ったのですが、その再放送が最近あったので興味が更につのり、適当にググっていたら苗を見つけてしまいました。園○ネットで注文後すぐに届きました。苗の生産地は埼玉県だそうです。

ちなみに、緑色のワインの方は、刑事が一口飲んだ瞬間、微妙に顔をしかめてそれ以降はグラスに口を付けませんでした。ドラマの背景が、第二次世界大戦のさなか、モノ不足でブドウ酒が手に入らないのでプラムで作ったようです。更にちなみに、グリーンゲイジワインを作るためのhow toサイトも検索すれば出てきます。私は生食以外はスイーツに利用するのが目的なので、あまり関係ありませんが。

欧州のサイトでレーヌクロードに対する花粉提供に適した品種を調べたところ、ミラベルを含めているサイトもあったので、6倍体同士で受粉させるために、ついでにミラベル苗も注文しました。両品種とも一定の自家結実性はあるそうですが、念のため。

また、欧州のサイトによると、レーヌクロードもミラベルも、交配によってそれぞれ複数の品種が開発されているようです。うちに届いたのが何なのか、全く情報がありませんが、願わくば支流の品種ではなく、レーヌクロードはReine Claude Verte (またはGreengage)、ミラベルはMirabelle de Nancyでありますように。

レーヌクロードのなかでも、完熟になると赤っぽくなるもの(Reine Claude de Bavay)や、黄色になるもの(Reine Claude Dorée)ではなく、あくまでも緑色の果実を期待しています。ミラベルに関しては、2大品種(Mirabelle de Nancy、Mirabelle de Metz)のうち、Metzの方は完熟しても赤いソバカスのような点が入らないけれど、Nancyよりも糖度が低いそうで、激甘はNancyの方だそうです。


これが今日届いた苗。
 犬が手前にいるので、苗が小さく見えますが、樹高はあります。でも、細い。


 もっと近くで見るとこんな感じ。左がレーヌクロード、右がミラベル。

Reine Claude (left), & Mirabelle (right)


樹皮の色にははっきりとした違いがあり、レーヌクロード(左)のほうがミラベル(右)のよりも、色が薄いです。
Reine Claude (left), & Mirabelle (right)

根っこの状態をチェック。赤い粘土質の土で、左のレーヌクロードは根っこが巻いていました。

レーヌクロードの継ぎ目から、ヤニが出ていました。

接木テープを剥がして状態をチェック。問題なさそうです。接ぎ口にクセがあります。


粘土質の土を最大限ほぐして落とし、10号ロングスリット鉢に植えつけたら40cm位に切り詰め。
 タイガがまた「肥満老人座り」をしていました。
 最近やっと少し痩せたんだから、その座り方だけはやめて。。。。。


葉っぱにも特徴があって、レーヌクロードの葉はプルーンそっくりの葉脈と丸っこい形状をしています。
Reine Claude leaves - more like prune leaves

一方、ミラベルの葉っぱは、スモモっぽい葉です。
Mirabelle leaves, more like plum leaves


正直、苗の細さには驚きました。栽培者が苗の販売を急ぐあまり、幼すぎる台木に今年の春に接いだので、穂木の成長が台木のサイズによって制限されている、という印象です。台木にする苗を少なくともあと1年、圃場で伸び伸び育ててから接いだほうが穂木の成長も順調にいったと思いますが、これらの苗の場合、ビニールポットで管理されてきたので更に成長が阻害されていたようです。今日の苗を見てつくずく、イ〇ドウなどから送られてくるような振い苗の良さを感じました。

最後に主幹のサイズを記録。

レーヌクロードは、継ぎ目から数センチ上のところで1cm弱。
Reine Claude: shy of 1cm

ミラベルは、同じく継ぎ目から数センチ上のところで8ミリ。
Mirabelle: 8mm